魔法をかけて!

エピローグ


その1年後、プロデューサーの予言通り、私はトップアイドルとして舞台の中心に立ち、多くのファンたちに笑顔と幸せをプレゼントすることが出来た。

ずっと日蔭者として人生は終わると思っていた私に、こうしてスポットライトが当たる日が来るなんて思いもしなかった。

あの日、私に魔法をかけてくれたヨウイチプロデューサー、シンデレラで言うところの魔法使い。
魔法をかけられた私は、約束通り舞踏会に参加し、数多くのファンたちを射止めることが出来た。
そして、夜の12時の鐘が鳴り響く中で、私はアイドルとしての活動を終えた。


それで、あの日私にかけられた魔法はとけるはずだった。

だけど………



「プロデューサー…」
「ん、どうした律子?」
私は、再びズボンにこぼれたコーヒーを拭く作業に戻っていたプロデューサーに、
「……えっと……、やっぱりいいです、なんでもないです!」
「ん?そうか…?」
一言言いかけて、結局その言葉を言い出せぬまま、あわててその場から離れた。

何故って?
今プロデューサーに私の顔を見られるわけにはいかないから。
だって、きっと今の私の顔、

真っ赤だから。



あの歌詞に出てくる“恋を夢見るお姫様”は、“素敵な王子様”に巡り合うことが出来たのだろうか?


私は、巡り合うことが出来た。


ただしそれは“素敵な王子様”ではなくて、私にとけない魔法をかけてくれた“素敵な魔法使い”だったけれど☆

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