第三幕 五角館の殺人

問題編7

〜真〜  
郷里さんの挑発(?)を受けてあゆさんは真琴ちゃんと舞さんと一緒に再び現場へと向かった。残ったボクらは事情聴取のようなものをやることになった。  
動機的に考えて明らかに犯人では無いボクと雪歩と律子が聞き役になることが決まった(伊織や名雪さんは邦晴さんの親族だから動機が無きにしもあらずとのこと)。  
とりあえずボクらは一旦2階の伊織の部屋の隣の空き部屋に移動し、聞き取りはさらにその隣の奥の空き部屋で行うことになった(この移動の際、早織さんは足が悪いことから名雪さんの肩につかまって階段を登っていた。早織さんには悪いことをしてしまったな…)。  
「ねぇ、律子。聞き取りをするって言っても何を聞いたらいいのか…」
「大丈夫よ真、心配しないで。幸か不幸か、私はアイドル時代にミステリ小説好きのプロデューサーのもとで嫌というほどミステリ談義を聞かされたから、ある程度こういう場面でどういうことを聞けばいいのかは理解しているつもりよ。」  
そう言えばヨウイチプロデューサーは大のミステリ好きなんだっけ。一度ミステリの話を始めると2時間は軽く付き合わされるということらしい…  
それさえ無ければ本当にいいプロデューサーなんだけどなぁ〜……

 
とりあえずここでは一人一人に行われた聴取の内容は詳しくは触れないで要点だけをまとめていきたいと思う(と言ってもほとんど律子がまとめてくれたんだけど)。  

まず早織さん。言うまでもなく殺された邦晴さんの娘で、ファッションブランド“SAORI”の社長。このファッションブランドは女の子ならほぼ誰でも知っているような超有名ブランドで、早織さん個人の稼ぎだけで悠々自適の暮らしができていると言えると思う。したがって邦晴さんの遺産目当ての犯行という線は皆無ということになる(邦晴さんの遺産も相当な額になると言われる)。また個人的な恨みという線も薄い。第一、個人的な恨みによる犯行ならこのような大勢が集まる場で犯行を行う意味も無い。実の娘なのだから、いつだって犯行のタイミングはあったハズで、死体も孤島なのだからどうとでも処分できたハズだ(というのが律子の考え)。
また、邦晴さんから電話があった際のアリバイもある。
 
次に黒木さん。彼はここ“五角館”の管理人をやっている。背は低いけどかなりの力持ち(黒木さんが力持ちであることはあることは初日にクルーザーの燃料を全て一人で運んできていたことからも分かる。また、館の料理から掃除、客室の鍵の管理など館のありとあらゆることを請け負っている(唯一ペンタゴンハウスの合鍵のみ、邦晴さんの意向から娘の早織さんが担当している以外は)。黒木さんがこの館の管理人をすることになったいきさつに関しては、昔邦晴さんに仕事上でお世話になったことがあるからだそうだ。ギャンブルなどにも興味は無く、唯一の趣味が読書だという。だから別段お金に困ってもおらず、館には数多くの書物が存在することから、島から出ていく理由も無く、十分満ち足りた生活を送っていると言う。  
他の人に黒木さんのことについて尋ねても、黒木さんが邦晴さんを殺すとは考えにくいということだった。しかし、黒木さんと邦晴さんの過去の関係について知っている人は誰もいなかった。
「完全にシロと断言できたわけではないわね。」
「どういうこと、律子?」
「つまり、関係者の知らない2人の過去に何かがあって、その時の恨みによる犯行という考えも捨てきれない、ってこと。」
「でも、それなら早織さんと同じ理由で黒木さんにはいつでも犯行が出来たわけだから何も大勢人が集まるこの時を選ぶ必要は無かったんじゃないの?」
「そうなのよね…  
何故昨日、大勢の人が集まった場で犯行を思い立ったのか?そこがやっぱ謎なのよね。」
「あの〜…、ひょっとすると昨日しかチャンスが無かったから、とかじゃないでしょうか…?」
「ふ〜む、雪歩の考えも一理あるわね。そうなると断然怪しいのは郷里さんということになるわね。」
 
郷里さんは邦晴さんの右腕とも言われた人物。邦晴さんを陰からずっと支えてきたパートナーだったという。邦晴さんが引退後は彼の後を継ぎ、立派に“水瀬建設”の社長として職務を果たしているという(社長さんだったなんて昨日はそんなこと一言も言ってなかったのに!)。仕事も最近はかなり忙しくなってきているようで、邦晴さんとは会う機会もめっきり減ってしまい、今回も約半年ぶりくらいの再会だったという。ただし、運営などの相談についてはちょくちょく電話を通じて連絡は取り合っていたらしい。
「彼が邦晴さんに会うとなると、当然ここ“五角館”でということになる。島外に呼び出すとなると、当然黒木さんが証言するだろうし、島内で犯行を行うなんて自分が犯人ですと言うようなもんだし。そう言う意味では、大勢集まったこういう場所で犯行を行うしか無かった、と言えなくもないわね。」
「でも動機は?郷里さんに関しても彼が邦晴さんを殺すような動機は思いつかないって皆言ってたじゃない?」
「それに関しても、さきの黒木さんと同じよ。パートナー時代、あるいは最近の仕事に関して邦晴さんと意見が合わなかったことがあったとか、いろいろ考えられるわ。  
…そうか、それなら説明はつくわね。」  
と、そこで律子が何かを思いついたらしい。
「律子さん、どうしたんですか?」
「うん、さっき黒木さんや早織さんならいつでも犯行は可能だったって言ったじゃない?でも、実はそうでもなかったのよ。」
「え、どういうこと?」
「つまりね、郷里さんという存在があったから、この場でしか犯行は行えなかったのよ。というのも、仕事の相談で郷里さんはよく邦晴さんに電話をしていたわけよね?で、それがある日連絡がつかなくなったら、どう思う?」
「あ、そうか!」
「そう。早織さんにしても黒木さんにしても、島内で殺人を犯したあと密かに死体を葬ることは出来なかったのよ、郷里さんが島外にいて常に連絡を取り合っていたが故にね。」  
そうなると誰にだって犯人の可能性は出てくる。  
ちなみに、黒木さんに関しては電話があった際に、ホールの向かい側の自室から出てきたことからアリバイはあると言ってもいいと思う(さすがにペンタゴンハウスの死体を処理してから自室に戻ってホールから出てくるボクらと遭遇するなんて離れ業は人間には不可能だと思う)。郷里さんに関しては、自室でグッスリと眠っていたことから、アリバイはないと言えると思う。
 
次は米田さん。彼女はいわゆる邦晴さんの愛人(と言っていいのかな?)で、“五角館”でずっと暮らしているという。ただ、時々は島外に出て数日旅行をしてくるということもあったらしい。邦晴さんとは、邦晴さんが仕事をやっていた時代に米田さんが働いていたパブで出会ったことがきっかけで付き合いを始めたということ。結婚の話は全くなく、米田さん本人も邦晴さんのそばにいられればそれでよかったのだということを言っていた(まぁ本心じゃどうかは分からないけど、とは伊織の言)。彼女も邦晴さんも、2人の馴れ初めに関しては他人に話したことは無かったため、他の人で彼らがどのような付き合いをしていたのかを知っていた人たちはいなかった。  
彼女のアリバイはあやふや。ペンタゴンハウスに一番近い部屋にいたことから黒木さんよりは犯行は出来た可能性があるけども、死体を隠す時間があったのかとなると答えはやはりノー。
 
伊織と名雪さんの話も一応聞いてみたけど、2人が犯人だというのはあり得ないとボクは思う。第一アリバイもある。
 
「こうなると、郷里さんが犯人ということに…?」
「まだ分からないわよ雪歩。どっちにしても“瞬間消失”と“密室殺人”の謎が解けないことには…。  
とりあえずペンタゴンハウスに行ってみましょう。ひょっとすると、あゆさんが何かに気づいたかもしれないわ。」  
律子がそう言うので、ボクと雪歩と律子の3人はペンタゴンハウスへと向かった。

 
ペンタゴンハウスには鍵がかかっていなかったにもかかわらず、あゆさんたちがいなかった。そこでホールにも行ってみたがそこにもいなかった。
「仕方がない、私達でもペンタゴンハウスを調べましょう!」  
と、律子は言うが否やペンタゴンハウスへと向かい、中を調べ始めてしまった。  
律子、ヨウイチプロデューサーからミステリ談義を受けている内に、自身も知らず知らずの内にミステリ好きになってしまったんじゃないだろうか…?  
ボクたちはペンタゴンハウスの中へは入らず、外から律子の様子を見ていた。
「うう…律子さんは怖くないんですかね?し…死体が部屋の中にあるというのに…」  
机には未だに邦晴さんの死体が現場保存の観念からか、そのままの状態(ただし、あゆさんがかけたのか、毛布で覆われてはいた)であった。
「何が怖いって言うのよ?…そんなこと言ったら邦晴さんに失礼じゃない。」
「律子…」
「邦晴さんは好きでこのような死を迎えたわけじゃない。今の私たちにできることは怖がることじゃなくて犯人を見つけ出すことよ。」
「そうだよね!うん、律子ボクも手伝うよ!何か調べることはない?」
「そっか、そう、だよね。ごめんなさい、律子さん。私、間違ってました。こんなダメダメな私は穴掘って埋まってますぅ〜…」  
そう言って雪歩はどこから持ち出したのか、自前のスコップで穴を掘り始めた。
「ちょっと、雪歩!今は穴掘ってる場合じゃなくて……って、穴……そっか、その手があるかも!!」  
律子はそう言うと、古峨精計社製作の例の止まった時計を見上げ、
「ちょっと、真、雪歩!あなたたちで肩車してこの止まった時計の針を動かしてみてくれない?!」
「「え、時計を?!」」  
ボクと雪歩はわけも分からないまま、ボクが下になって雪歩を肩車すると、雪歩が時計の針を律子の言われるままに動かしていった。  
すると……

 
――――カチッ!

 
何かのスイッチが入ったかのような音がしたかと思うと、なんと時計の隣の壁がモザイクパズルのように動き始め、そこに空洞が出来、なんと地下への階段が現れたのだ!!(下図参照)

「ビンゴ!!」
「律子、これって……?!」
「まさに『時計館の殺人』の通りのような仕掛けね。」
「『時計館の…』って、例の建築家の建てた館で殺人事件が起きたって言う…」
「ええ、プロデューサーから昔聞いた話が少しは役に立った、ってわけね。」  
そっか、ヨウイチプロデューサーも当然その話は知っていて、律子に語ったことがあったのか。
「これでようやく“瞬間消失”の謎と犯人の正体が分かったわ。」
「ってことはあとは“密室トリック”だけだね!」
「…ん、それに関してもおぼろげだけど見えてきたわ。まず鍵のあった場所、それから5角の柱の孔…  
ねぇ、真、雪歩、そのまま肩車した状態で入口の扉の上側を見てもらえないかしら?」  
律子に言われるまま、ボクは雪歩を肩車した状態で入口の扉の所まで行った。
「どう、鍵の入りそうな隙間はあるかしら?」
「えっと、あ…ハイ!けっこう広い隙間がありますよ!!これくらいの幅なら鍵は通りそうですね。」
「オッケイ、ありがとう、真、雪歩!これで“密室トリック”も解けたわ!」
「え、本当、律子?!」
「律子さんスゴイですぅ!」
「ふふふ、初歩的なことだよワトソン君♪」  
律子は得意気な顔で指を振ってポーズをとっている。これはヨウイチプロデューサーがよく使う口癖だ。どうやらシャーロック・ホームズの名セリフらしいけど…
「さて、それでは皆をホールに集めて謎解きをしましょう!」

 
2階の空き部屋に行き、皆にホールへと向かうよう伝えた律子は、ボクたちにあゆさんたちを探すように言った。  
そこであゆさんの部屋へ寄ってみたところ、あゆさんは中にいた。真琴ちゃんも舞さんもそこにいるみたいだ。ボクと雪歩が事情を説明して部屋に入ろうとすると、
「あ、待って!今はまだ入らないで!!ちょっと立て込んでるから!  
それよりホールに向かえばいいんだよね?だったらボクたちもあとからすぐ向うから、先に律子さんの謎解きを始めてもらっててくれる?」
「え、あ、ハイ分かりました。それでは先に行ってますね?」  
一体あゆさんたちは何をやっているのか気にはなったけど、今はそれ以上に律子の謎解きのが気になって、ボクたちはそのまま律子らの待つホールへと向かった。




〜あゆ〜  
ボクと舞さん、真琴ちゃんは再び“ペンタゴンハウス”へとやってきた。  
早織さんから借りた合鍵を回し、中へと入る。
「う〜ん、やっぱり何か圧迫感を感じる…」
「どうしたの、あゆあゆ」
「何か気になることでもあるの?」  
真っ先に中へと入って邦晴さんの死体に毛布をかけていた真琴ちゃんと舞さんがボクのつぶやきに疑問を呈する。
「う〜ん、真琴ちゃんや舞さんは感じない?この部屋に入ってすぐに、壁がこう迫ってくるような…、そんな圧迫感というか、押しつぶされる感覚というか…」
「?真琴は特に何も感じないけど…?」
「そういえば、確かに…外観に比べて中の、特に入口部分の壁が狭いように感じる…」
「入口部分の壁が、狭い…」  
ボクは舞さんのそのセリフに、今入ってきた扉の方へと振り返り、入口部分の壁(五角形の底辺の部分)を端から端まで歩いて歩数を数えてみた。それから外へ出て、外側部分の端から端までを歩いて歩数を数えてみた結果…
「舞さんの言うとおりだね。ここの壁、外側に比べて内側が狭くなってる。」
「ええ?!それってどういうこと?!」
「つまり、内部に隠し空間みたいなものがあるってこと。…まさに中村青司が好みそうな仕掛けだよ。」  
この“ペンタゴンハウス”、外観は正五角形だけど内部は正五角形にはなっていない。底辺から伸びている辺を内側にずらすことによって、外壁と内壁の間に隙間を作り、そこに隠し空間を作る。  
だからボクがこの部屋に入ったときに隣の壁が迫ってくるように感じたというわけだ。実際に内壁が内側に向かって外壁よりも急な傾きで作られているのだから。
「でも、何のための隠し扉なの?」
「おそらくあれだよ。」  
真琴ちゃんの質問に対し、ボクは例の古峨精計社製作の止まった時計を指さして言う。
「あの針をいじるときっと部屋に入って右側の壁が動いて隠し空間が出てくるんだと思う。」  
中村青司の建てた“時計館”でも同じような仕組みがあったと言うから、ほぼ間違いないと思う。
「それなら、その仕組みを使えば“瞬間消失”の謎は解けそうね。そして、犯人も…」  
と舞さんが言う。そう、その仕組みを使えば謎は解けるかのようにみえるんだけど、
「いや、多分ダメだと思う。舞さんの考えてるやり方じゃ、今回の“瞬間消失”は不可能…」
「不可能って…?一体どうして……」
「???」  
真琴ちゃんはチンプンカンプンって顔をしているけど構わずにボクは“それ”が不可能な理由を舞さんに説明した。
「…確かに、冷静に考えてみると至極当然なことね。」
「うん。恐らくこのトリックはフェイクなんだよ。犯人の思惑どおりに事が進んでいれば、このトリックも可能になっていたハズなんだ。」
「思惑どおりに…?それって、何かイレギュラーが生じたってこと?」
「うん、それがまさにボクたちという存在なんだよ。」
「真琴たちが…?!」  
話の内容の半分も理解できていないだろう真琴ちゃんがなんとか話に加わろうとして、一番拾いやすい部分に突っ込んできた。
「うん。ボクの推理通りなら、ね。」
「でも、それなら犯人はアリバイがある人物、ということになる…」  
そう、舞さんの考えるトリックが否定されるなら、犯人は消去法でアリバイのある人物の中にいる、ということになってしまう。
「あぅ〜、“密室殺人”に“瞬間消失”に加えて“アリバイトリック”まで付け加わっちゃうなんて…」
「“密室殺人”の方ならもう解けてるよ。」
「「え?!」」  
ボクがサラリと言ったので真琴ちゃんも舞さんも驚きの声を上げた。
「なに、なに?!いつの間に解けちゃってたの?!」
「隠し空間の存在が分かった時にだよ。」
「隠し空間?それって、あの古峨精計社製作の止まった時計を動かした時に出来る空間?」
「違うよ、それじゃないんだ。」
「ええええええ?!じゃあ、どれなのよ〜?!」  
真琴ちゃんがダダをこねるが、今はそんなことよりも考えなきゃいけないことがある。  


それは、昨日感じた“違和感”の正体。  
昨日の夜と今とでは、違う点があった。その違いがどのように事件に関わってくるのか…  
そして昨日の邦晴さんからの電話。あの時の邦晴さんのセリフ…


「……そっか、そういうことか!」
「あゆ、まさか分かったの…?!」
「うん、絡まっている「緋色の糸」は解きほぐせたよ!」  
ボクはそう言うと、“あるもの”が倉庫にあるかどうかを確認するために“ペンタゴンハウス”を飛び出した。
「ちょっと、あゆあゆ?!いきなりどうしたの?!」  
今思えば、現場の鍵もかけずに飛び出したのはまずかったな〜と思う。でも、その時はそれだけ気が急いてたんだ。

 
倉庫には幸いなことに鍵がかかっておらず(鍵をかけるような作りをそもそもしていなかった)、ボクは迷いなく中へと入り、目的のものがあるかどうかを探してみた。  
しかし、残念ながら“それ”は見つからなかった。
「やっぱり海に捨てられちゃってるか〜…」  
犯人がトリックに使ったと思われる“それ”を犯人がいつまでも残しているわけないとは思ったんだけどね…
「何を探してるの、あゆ?」
「もう、何も言わずに飛び出すなんて何考えてるのよ!」  
そこへ真琴ちゃんと舞さんがやってきた。  
あ、そうか!舞さんに頼めば…
「ねぇ、舞さん。ちょっと“あるもの”を作る手助けをして欲しいんだけど…」

 
舞さんに頼んで犯人がトリックに使ったと思われるものを作ってもらい、ボクら3人でそれらをボクの部屋に運び込み、トリックの仕掛けを作っていたところで真ちゃんと雪歩ちゃんがボクの部屋の扉をノックした。  
なんでも律子さんが謎を解いたみたいで、皆の前で真相を明らかにするという。  
律子さんも謎を解いたのか…  
となると、こっちも準備を急がないと。律子さんの推理がボクと同じならこの仕掛けを使ってもらえばいいし、もし違うなら…  
ボクは真ちゃんたちには先に行ってもらい、謎解きの方は始めておいてもらうことにして、この仕掛けの完成を急いだ。
「あゆあゆ、リッチャンも謎解いちゃったんだって。今回はあゆあゆの出番は無しかもね〜。」  
真琴ちゃんはいつの間にか律子さんのことをリッチャンと呼んでいる。
「まあ、ボクはどっちだって構わないよ。犯人の正体が分かったというのならそれで充分だよ。」  
だけど…  
もし、律子さんが間違った方の推理、つまりは“真犯人の用意した偽のシナリオ”に辿り着いてしまっていたとしたら…