秋子 「それでは、最初の対決は由真さんとこのみさんですね。2人とも、準備はいいですか?」
次の日、体育館には壮大な施設が用意されており、闘技場のようになっていた。
そして、今日の戦いが、最初の戦いが、始まろうとしていた。
由真 「とりあえず・・・よろしくね。」
このみ 「よろしくおねがいします!」
2人が、所定の位置へとつく。一番最初の戦いだけあって、それぞれ緊張しているようだ。
しかしそれは2人だけではない。これから始まることになる長い戦いに、参加者の誰もが不安を抱えていた。
秋子 「いよいよはじめます。ルールは以前のとおりです。用意・・・・」
秋子 「はじめ!!」
このみ 「やるしかない・・・由真さん、いくであります!!」
由真 「ふぅ。よし、いいよ!」
このみは、マジカルステッキを取り出した。
このみ 「わたしの魔法は、これだよ!!杖よ、わたしに力を・・・」
このみ 「ハートフルマジック、発動!!」
すると、このみの周囲にハートがたくさん浮かび上がった。このみの技は、これらを巧みに操作して、攻撃や防御などを自在に行うものである。
由真 「なるほどね・・・。それじゃあ、あたしもいくよ!」
由真 「我と契約し水の精霊よ、我に力を与えよ、ウンディーネ!!」
まるで意思を持つかのような水流が現れ、大蛇のように仁王立ちした。由真の魔法は精霊魔法、まぶ○ほにでてくるが、さまざまな属性の精霊を操る応用力の高い魔法である。
このみ 「精霊魔法ですね・・・。いくよ、ハートフル・シュート!!」
たくさんのハートが、由真めがけて直進する。
由真 「甘い、ウンディーネ!」
それを、すべて水流で打ち落としていく。
細かい流れを幾多も作り、1つも直撃させない。
このみ 「全部防いじゃうの!?」
由真 「それじゃあ、あたしも行くよ、えい!!」
今度は由真の放つウンディーネによる水流が、このみを襲う。それは何本にも分かれており、ほぼ全面からこのみへと向かう。
このみ 「守って、ハートフル・ウォール!!」
このみの周囲にハートでできた壁が出来、水流をすべてはじき返す。
全方位からの攻撃であったが、巧みに防いでいた。
由真 「それならこれはどう?シルフ!!」
由真はもう片方の手に風の精霊シルフを呼び出した。
由真 「あの壁を吹き飛ばして!」
竜巻が発生し、このみへと向かう。それは、いくつものハートで出来ているこのみの壁を、いともたやすく消し飛ばす。
このみ 「え?」
由真 「今よ、ウンディーネ!!」
激しい水流がこのみを直撃する。水ではあるが、その威力はすさまじかった。
このみ 「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
そして濁流に飲まれ、このみはステージの端まで飛ばされる。
由真 「このまま一気に!ザラマンダー!!」
最も攻撃力の高い、炎の精霊ザラマンダーにより発生した火炎がこのみへ迫る。
このみ 「うぅ・・・でも、まだ負けない!ハートフル・ミラー!!」
由真 「嘘!?」
その巨大な炎を真正面からうけ、由真のほうへはじき返した。高度な反射魔法である。
そして、大きな爆発が起こった。周囲は煙で覆われ、状況がわからない。
周囲のみんなが、息を飲んで見守った。
やがて煙が収まると、そこではこのみが倒れていた。
秋子 「勝負あり。由真さんの勝ちですね。」
由真 「ふぅ・・・。危なかった。」
愛佳 「でも、最後はどうなったんですか?」
由真 「シルフで返してもらった炎を、熱風にして返したのよ。」
秋子 「オールヒール!!」
2人の傷を、秋子さんが癒す。
このみ 「うぅ・・・負けちゃった。風は防げなかったんだよ・・・」
秋子 「今度は、同じ弱点を狙われないようがんばってくださいね。」
このみ 「うん、由真さん、おめでとう!」
由真 「あ、ありがと。」
勝者:十波 由真