第二幕 倉田家の一族

問題編3

舞たちが帰国してきた日の翌日の朝、メイド長の飯塚が才蔵を起こしに彼の部屋にやってきた。幾度かノックするが返事は無い。そこへ、武男と、顧問弁護士の小島、主治医の八坂がやってきた。彼らは毎朝、才蔵へ挨拶をするためにやってくる。良平は夜遅くまで小説の執筆作業をしているため、朝が遅い為同行していない。
「どうしたんだい、飯塚君?お父様はまだ起きられないのかい?」
武男は、部屋の前で立ち止まっている飯塚に尋ねた。
「はい、お返事がありませんので・・・。どういたしますか?・・・その、万が一ということもございますので、合鍵で鍵を開けましょうか?」
「まさか、とは思いますがね・・・。最悪の場合・・・。」
八坂は渋い顔でそう答える。
「むっ・・・、そうだな。飯塚君、すまんが頼むよ。」
「はい、かしこまりました。」  
才蔵の部屋の鍵は、本人とメイド長である飯塚しか携帯していない。その他の藍鍵は存在していないのだ。  
飯塚が鍵を開け、ドアを開き、まず武男が中へ。そして八坂が室内に入り、真っ先に才蔵のもとへ駆け寄る。しかし、才蔵は一瞬で見て死んでいると分かった。  
なぜなら、布団に大量の血が滲んでおり、その上からナイフが突き立っていたからだ・・・。  

 

「なっ・・・、これは一体・・・?!」
唖然とする武男。その様子に気づいた小島は、飯塚に部屋に入らぬよう言い、警察を呼ぶように命じた。八坂は、布団をかぶったままの才蔵の腕をとり、脈をとるが無駄であることを悟った。  
布団はズタボロになっており、ナイフで布団の上から刺しまくったことを物語っていた。これでは、犯人には全く返り血がつくことはなかっただろう。  
小島は、ベッドのそばの机の上にこの部屋の鍵がおいてあることに気づいた。それから窓のそばにかけより、窓の鍵がかかっていることを確認した。また、先日強風により飛んできた小石によって割れてしまって、ガムテープでその穴を塞いでいるの小窓の鍵も確かめるが、当然鍵はかかっていた。しかし、そもそもこんな小さな窓からは人間が出入りできるはずも無いことに気づく。
「どうしたんです、小島さん?さっきからしきりに窓の方を気にしているようですが・・・?」
その様子を不審に思ったのか、武男が尋ねる。
「いえね、この部屋には鍵がかかってました。そして、この部屋の鍵は飯塚さんが持ってらして、もう一つの鍵はそこの机上にある。となると、犯行を行った犯人は窓から逃げたことになる。しかし、その窓には全て鍵がかかっていた。  
つまり、この部屋は完全な密室だった、ということになるんですよ・・・。」

 

その後、警察が到着する頃には屋敷内の全員が起きていた。祖父が殺されたことを知り、佐裕理はかなりショックを受けたようだった。
「一体、誰が、どうしてこんなことをしたんですか・・・?」  
それは、誰もが知りたいことだった。  
一体、誰が「なぜ」才蔵を殺したのか・・・?  
なぜ、余命1週間しかなかった才蔵を殺す必要があったのか?例え、殺したいほど憎むものがあったとしても、余命1週間しかない人間を殺すなどという行為に走るだろうか?とても考えにくい。遺産目当てだとすると、さらに不自然なことになってしまう。  
警察の発表は、死亡推定時刻は深夜1時頃、死因はナイフによりめった刺しされたことによる失血死。また、屋敷のセキュリティの状況から犯人は内部による者と考えられる。この日、屋敷にいたのは次男の「倉田良平」、三男の「倉田武男」、武男の娘「倉田佐裕理」、その友人「川澄舞」、顧問弁護士の「小島信也」、主治医の「八坂征一」、それからメイド長「飯塚奈緒」を筆頭としたメイドたち数名。ただし、メイド長以外のメイドたちは離れで就寝していて、深夜には離れから屋敷内に入るにはメイド長の許可を得てしか入れなくなっており、無断で入ろうとするなら警報装置が働いてしまう。したがって、メイドたちは完全に容疑者からは外れることになる。メイド長の飯塚のみは、才蔵に何かあったときのために、屋敷内で就寝しているのだ。

 

警察は、容疑者達を集めてアリバイの確認などをしたが、舞と佐裕理が同室で深夜1時過ぎくらいまで雑談をしていた以外は、皆一人でアリバイなどあるはずもなかった。  
こうなってくると、一番怪しいのは当然鍵を持っていた飯塚ということになる・・・。
「才蔵さんの部屋の鍵は、室内の机の上にありました。そして、窓には鍵がかかっており、外から窓の鍵をかけられるような仕掛けも存在しません。そうなると、犯人は部屋の鍵を持っていた人物に限られます。この部屋の鍵の合鍵は、メイド長の飯塚さん、あなたが持っているだけらしいですね・・・?」  
と、担当の警部が飯塚に詰め寄る。
「そ・・・、そんな・・・。私じゃありません!どうして私が才蔵様を殺さなければならないんですか!?私は、両親が亡くなって一人ぼっちだったところを才蔵様に拾われたんですよ!?恩義こそあれ、殺すようなことがあるはずないじゃないですか!?」
「・・・、ぐっ・・・!」  
警部としてはそこが痛いところだった。そう、殺す動機が無いのだ。それは、ここにいる誰にも当てはまることだった。  
良平は、確かに遺言が発表されれば遺産が全く手に入らない可能性があった。しかし、彼はそういったものに興味がないからこそ、倉田家を継がず、小説家の道を選んだのだ。また、ベストセラーもいくつか出している為、金に困っているということは全く無いのだ。  
武男にかんしてはもっと論外で、遺産を確実に受け継げるのだから殺す理由など全く無い。  
小島に関してはただの顧問弁護士に過ぎない。仮に、怨恨などの動機があったにしろ、余命1週間の人間を殺して自らの人生を棒に振るようなことをするとは思えない。  
八坂は主治医だ。仮にどうしても殺さねばならなかった、というのなら、「事故死」や、「自然死」にみせかけて殺すことができたはずだ。わざわざこれ見よがしに殺人と分かる方法で、警察を介入させる必要はないのだ。  
飯塚は、10年ほど前に両親が経営していた会社が倒産して、その結果自殺しており、一人取り残された彼女を才蔵がメイドとして雇ったのだった。そんな彼女にしても、才蔵を恨む動機があったとして、余命1週間の人間を殺す必要があったのだろうか?  
警察としては、そこが一番の悩みの種だった。  
なぜ、余命1週間の人間を・・・?  
皆が黙り込む・・・。

 

「警部さん、合鍵がなくても部屋には入れる。」
と、突然その沈黙を破るものがいた。  
舞である。
「んん、合鍵を使わずに、だと?じゃあ、犯人はどうやって室内に入ったというんだ?」
警部は舞に食って掛かる。その様子を心配そうに眺める佐裕理。
「簡単なこと。おじいさんの鍵を使えばいい。」
「ああ?!だから、その鍵は室内の机の上にあったんだよ!」
警部は怒りをあらわにして答える。しかし、それに臆せず舞は続ける。
「だから、鍵をかけた後、外に出てあの割れた窓から鍵を室内に投げ入れればいい。屋敷内の人間なら、警報機がならないように解除する方法も知っている。だから問題ない。」
「はあ、そんな方法に我々が気づかなかったとでも思うのかい?気づいたよ、それくらい。しかしね、あの割れた窓を塞いでいたガムテープはしっかりと内側から貼られていたよ。君が言う方法を使ったなら、そのガムテープは剥がれているか、剥がれかけていないといけなくはないかね?」  
内側に貼られたガムテープを外側から貼りなおすのは不可能。佐裕理は、舞の推理に驚くが、やはり的を射てはいなかったかと、落胆する。
「だから、内側からもう一度貼りなおせばいい。」
これまでかと思った舞の推理、しかし舞はさらに反論をした。しかし、その一言は致命的な矛盾を含んでいる、そう思った佐裕理は警部がさらに怒りの言葉を吐く前に口をはさんだ。
「でも舞、それだとおかしいでしょ?部屋の鍵をかけて、窓から鍵を室内に投げ入れてから、もう一度室内に入ってガムテープを貼りなおす、なんて不可能じゃないですか?」
「不可能じゃない。朝、死体発見時なら室内に入ってガムテープを貼りなおせる。」
この舞のセリフには、警部も驚いたようだった。  
そう、死体発見時に皆が死体に目をとられている隙にガムテープを貼りなおすことは可能だ。そして、それが出来たのは・・・
「小島さん、あなた窓の鍵を確かめたんでしたよね・・・?」
今や、警察の疑惑の目は顧問弁護士の小島に向けられている。
「ええ、確かに私が確認しましたよ。しかし、その時にはガムテープはきちんと貼られておりました、っと言ったところで、あなた方は納得なさらないでしょうね。いいでしょう、留置場でも、どこへでも行きましょう。しかし、私は犯人ではありませんよ。」

 

「舞、さっきの推理すごかったね!佐裕理驚いちゃいました。」
小島が重要参考人として連行されてから、舞と佐裕理は朝食兼昼食を食べていた。
「でも、まさか小島さんが犯人だなんて、佐裕理には信じられません。」
「・・・小島さんは犯人じゃないような気がする。」
「えっ!?舞、それどういうことですか?舞の推理では、あの密室トリックができたのは小島さんだけなんでしょう?」
「・・・佐裕理無理してる・・・。本当は事件の話、あまりしたくないんでしょ?」
それは、舞の思いやりだった。確かに、佐裕理は無理をしていた。自分の祖父が死んだ、というのなら覚悟はできていた。しかし、それが病気による死ではなく、殺人による死だったのだ。おまけに死因はナイフでめった刺しされたことによるものだという。実際の様子は見てはいないが(その様子を見たのは死体発見者の佐裕理の父武男と、主治医の八坂、顧問弁護士の小島のみ)そうとう悲惨な様子だったことは予想できる。正直、夢だと思いたい状況だった。しかし、
「佐裕理は、おじい様を殺した犯人が誰なのか知りたいんです。だから舞、あなたの思ってることを話してくれる?」
「・・・分かった。さっきの密室だけど、別にあんな方法を使わなくてもいい。合鍵を使った可能性だってある。その場合は犯人はあのメイドさん、ということになる。だけど、もう一つ可能性がないわけじゃない・・・。」
「もう一つ、ですか?」
「・・・・・・・」
舞は、言おうか、言うまいか悩んでいる様子だったが、佐裕理の真剣な眼差しに根負けし、話した。
「部屋に入って、皆の目を盗んで鍵を机の上に置いた、という方法。」
「ああ、なるほど!確かにその可能性もあるね!だとすると、考えられる犯人は真っ先に部屋に入った、八坂さん・・・?」
「・・・、八坂さんはおじいさんのそばで脈を確認したりしてたみたいだから、皆の目を盗んで机の上に鍵を置くことは難しいと思う・・・。」
「・・・、それって・・・、まさか・・・、お父様が・・・?」
「・・・っでも、動機が無い!だから、佐裕理のお父さんが犯人とは考えられない!」
舞は慌ててフォローを入れる。しかし、
「いえ、それは皆さんにも当てはまることです。ですから、明確な動機が分からない以上、いかなる可能性も考慮に入れておかないといけません・・・。」
佐裕理はきっぱりと言い切る。  
その後は、舞も佐裕理も何も話さなかった。彼女らには、それ以上のことは何も分からなかった・・・。

 

「コラーッ!!待てーーー!!!このたい焼きどろぼー!!!!」
商店街をエプロンをつけた親父がどなりながら走っている。その額にはいわゆる「怒りの四つ角」が3つほど浮かんでいた。かなりカンカンなようだ。  
そして、その「たい焼き泥棒」は、
「あう〜〜〜〜、なんであゆあゆサイフ忘れてきてるのよ〜〜〜〜!?」
「うぐぅ〜〜〜〜、だって昨日お小遣い帳をつけてて、机の上に出しっぱなしにしてたの忘れてたんだもん!それよりも真琴ちゃんだって、どうしてサイフの中にお金が13円しか入ってないんだよ〜〜〜!?」
「あ〜〜〜う〜〜〜、だって真琴昨日漫画買ってお金無くなっちゃったんだもん!!」
「うぐぅ、昨日あれだけ買ったらお金もなくなるよ〜〜!!ご利用は計画的に、って言うでしょ!?」
「それを言うなら、あゆあゆだって・・・、ってあゆあゆ、前、前!!」
「ほえ?うわっ!」
「キャッ!」
あゆは、目の前にいたメイド姿の女性と見事にぶつかり、彼女を押し倒してしまう。彼女はどうも買い物中だったらしく、持っていた荷物をはでに道にぶちまけてしまう。
「あっちゃ〜、あゆあゆってばよくぶつかるわよね〜・・・。あの〜、大丈夫ですか・・・?」
真琴は、あゆにではなく、ぶつかられたメイド服の女性に語りかける。
「あ、はい大丈夫ですよ。」
「うぐぅ〜、鼻ぶつけた〜〜〜・・・。お姉さん、ごめんなさい・・・、ってあれ、お姉さん、どこかで・・・」
「あら!あなた、あゆちゃんじゃない!?昔、近所に住んでた・・・」
「ああ、やっぱりあの時のお姉さん!!うわ〜、お久しぶりです〜!・・・、でもなぜメイド服なんですか?」
「ああ、これはね・・・。」
「ねえ、あゆあゆ、そんなことしてる場合じゃあ・・・。」
「ハァ、ハァ、やっと、追いついたぞ・・・。」
彼女らの後ろには、たい焼き屋の親父が立っていた。

 

結局、そのメイドにお金をたてかえてもらい、事なきを得たあゆと真琴。あゆは、このお礼はきっとするよ、と言う。  
そこで、あゆは彼女の荷物を屋敷まで運ぶ手伝いをすることに。そのメイドは倉田家で働いているメイドの一人で、以前まだあゆが幼かった頃にあゆの家の近所に住んでいて、よくあゆが遊んでもらっていた。  
倉田家の家の前まで来ると、そこには多くのパトカーが止まっていた。
「あれ、何かあったんですか?」
と、あゆが尋ねる。
「ええ、ちょっと、殺人事件があってね・・・。屋敷の旦那様が殺されたの・・・。」
「ええっ!?それ、本当ですか!?それで、犯人はもう捕まったんですか?」
「んと、それが不可解な事件でね・・・。」
そのメイドは、あゆらに事件の概要を話す。
「げっ・・・、めった刺し!?それじゃあ、犯人は返り血をいっぱいあびたんじゃないの?」
と真琴が尋ねる。
「う〜ん、そう思ってね、私もそのことをメイド長さんと話してたんです。べったり血のついてる服を持ってる人が犯人じゃないかって。そしたらね、メイド長さん、『才蔵様は布団の上から刺されておりましたから、犯人は返り血は浴びなかったものかと』って言うんです。犯人もなかなか狡猾な人ですよ。」
「う〜ん、そうか・・・。ねえ、あゆあゆはどう思う、この事件?」
「う〜ん、まだなんとも。なにせ、情報が足りないからね・・・。ねえ、お姉さん、ボク達を中に入れてくれないかな?今日のお詫びに、この事件の謎を解いてあげたいんだけど。」
「ええっ?!あゆちゃんが!?」
メイドは明らかに驚いた声を上げる。それはそうだろう。警察も難航しているこの事件の謎を、このただの少女が解けるはずない。  
「まあまあ、あゆあゆはこう見えても名探偵なんだから!この間のゴールデンウィークのときも、事件に巻き込まれたんだけど、あゆあゆが見事に解決して見せたのよ!それも、密室殺人!!!」
「いや、真琴ちゃん、人、死んでないから、未遂だよ・・・。」
「どっちでもいいの!とにかく、あゆあゆに任せなさいよ!!」
「う〜〜〜ん・・・。」

 

「あれ、あゆさんたちじゃないですか?一体、どうしたんです?」
突然屋敷にやって来たあゆと真琴に佐裕理はかなり驚いているようだった。
「あっ、佐裕理さん!そっか、ここって佐裕理さんの家だったんだね?あ・・・、それじゃあ殺された旦那様って・・・。」
「ああ、あゆさんも聞いたんですね・・・?そうです、佐裕理のおじい様です。まだ、犯人も分かってなくて、おまけに動機も分からない。さっきまで舞と推理してたんですけど・・・。」
「・・・私達じゃあ、この事件の謎は解けない・・・。」
と佐裕理の隣にいた舞が続ける。
「あの、昨日のこととか、事件の詳細とか、詳しく話してくれますか?」
「あゆあゆは名探偵なのよ!」
舞と佐裕理は、事件のことや、昨日のこと、そして自分達の推理についても話す。

 

全てを聞き終え、しばらく黙り込むあゆ。しばらくの沈黙が場を支配する。舞と佐裕理は、あゆが何か言うのを待っている。一方、真琴は出されたお茶菓子を食べるのに必死になっている。コーヒーのおかわりまで頼んだりしている。  
「うん、そうだね。」
あゆが突然立ち上がる。
「絡まっている「緋色の糸」は解きほぐせたよ。」
「「「ええっ!?」」」
その場にいた舞、佐裕理、真琴は驚きの声をあげた。
「で、でもたったこれだけの情報で、ですか・・・?」
「ん〜、正確にはボクが昨日から今までに手に入れた情報も入ってる。」
「あゆちゃんの仕入れた情報・・・?」
舞が不審げに尋ねる。
「うん、本当に偶然だったんだけど、昨日八坂先生と会ってね、その時に少し話したんだよ。それから、さっきここに来るまでにお姉さんから少し話も聞いてたからね。」
「でも、それにしてもそんなに情報は増えてないはずですよ・・・?」
佐裕理も信じられないという感じで尋ねる。
「確かに、かなり憶測にたよってる部分もあります。でも、おそらくほとんど外れてないはずです。一応、警察の人に裏づけは頼んでみるけど・・・。」
「一体、犯人は・・・?そして、動機は・・・?」
「待って!真琴も考えてみる!だから、待って!!」
「えっと、まあボクも今から警察の人に確認してもらいたいことがあるから、まだ真相については話せないけど・・・。」
「ヒントは!?ヒントを教えて!!」
真琴はさして考えた様子も無く、早速ヒントを聞きだそうとする。
「えっ!?ヒント?
・・・う〜ん、そうだね〜・・・、『犯人はなぜ余命1週間の人を殺さねばならなかったのか』かな?」
「だーかーらー、それが分からないって言ってるのに〜〜!!」
真琴は駄々をこねる。
「じゃあ、『殺さなくてはならなかった』じゃなくて、『死んでもらいたかった』んだとしたら・・・?」
「えっ!?」
「それじゃあ、ボクは警察の人に調べものを頼んでくるね。佐裕理さん、きっとおじいさんを殺した犯人、暴いてみせますよ。」
そう言い残して、あゆは食堂を出て行った。  
あとに残った3人は、あゆの言ったことをずっと考えていた。  
「殺さねばならなかった」ではなく、「死んでもらいたかった」・・・。これで何がどう変わると言うのか・・・?3人には分からなかった・・・。

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